努力は嘘つかない?
努力は無力になる瞬間
努力すれば誰でもできるようになる、と幼少の頃から言われてきた教えは社会ではあっけなく崩れていく。それを実感したのが【営業】【接客】の仕事だ。
つまり「人」との関わりでは、努力は無力になる瞬間がある。
いくら素晴らしい話法や最高の提案資料を作る努力をしても成果には繋がらないのだ。皆さんもそんな経験ありませんか?
では、なぜそのようなことが起きるのか。
正解を持っているのは自分ではなく、相手だからである。
最悪な瞬間
飲食時代に教えていた大学生のスタッフは、誰が見ても「真面目な男性」。毎日努力をし続け接客のスキルを積み重ねていく。お酒も作れるようになり、予約の電話も取れるようになった。笑顔も注意されることがあったがお客様への笑顔は自然とできるようになっていた。誰が見ても毎日必死で頑張っている、そんな努力の人間。
ある日、お店の休憩室で泣き崩れる姿があった。
お客様から言われた絶望の言葉。
「お前の顔、暗くてこっちまで陰気になる。そんな奴にお酒作ってもらいたくないし、お前接客向いてねぇよ」
毎日必死に努力していたことが、一瞬で崩れ落ちる瞬間だった。積み重ねた努力は、正解ではなかったのだ。
暴言のように思えるこの言葉ですが、サービス業では紛れもない評価である。不快に思われたことが「不正解」ということになるのだ。
絶望は突然やってくる。
あなたの上司は【罪人】かもしれない。
救済の手
「仕事辞めたいです。」翌日、そう言ってきたそのスタッフは、下を向き泣いていた。
私は、飲食の仕事は素晴らしい仕事だと思いますがアルバイトやパートのスタッフに関しては、プロフェッショナルになる必要はないと考えています。
この大学生のスタッフは、人生のほんの少しの瞬間に飲食店で仕事をしただけで、そこで経験した失敗で人生を変える必要はない。
学校や家庭で経験しないことや出会わない人たちが、社会に出るときに【自分の武器】になることだけを楽しみにしてほしいのだ。
そうです、この大学生は同級生が経験していない社会の現実を見れたわけです。
『努力は、嘘をつかない』
そんなことはないんだ、と知れたことが何よりも財産になる。
『努力は、嘘をつかない確率が高い。』と書き換えることができたのです。
その後の人生
その後は、1年間仕事を続け夢だった宇宙工学の研究に携わる仕事で頑張っています。
『努力は、嘘をつかない確率が高い』と学んだ彼は、きっとさらに努力を重ねるはずです。人生では様々な衝撃を受けると思うが、その衝撃が自分の現在地を測る重要なものだということ。彼に教わった。
今回の作品はこちら
明日
劇的に
変わるために
いま何か始めるんだ。明日が幸せでありますように。
毎日の一歩が素晴らしい明日を生み出す力になるんだ。
明日のために生きるのも悪くない。