アートの価値は価格ではない?
アートで生活できない?
よくこんな声を耳にする、『アートだけで食べていけない』
最近では、ハンドメイド作品を売れるMINNEや自分のスキルを活かし仕事を依頼されるココナラ、自分の作品を販売できるサイトを簡単に作れる時代だ。
実際に、ハンドメイド作品を販売していた私の経験をお話します。
将来は、月収50万のアーティスト
筆文字ポエム作品をMINNEで販売を開始して、実際に1ヶ月に10件ほど販売していた。一件売れると嬉しくなり、心地よい疲れを感じながら作品製作に没頭していた。この調子で20件、30件、100件をこなせるようなアーティストになれると信じていた。
しかし、3ヶ月後に諦めました。
諦めた理由
MINNEでは、様々な作家が作品を出品しています。フォロワー5万人超えの作家と今月から始めたばかりの作家が同じフィールドで共存しているのです。
この場合、売り手と買い手のバランスが悪くなり、作品はどんどん安価になっていき、まさに薄利多売になってしまう。そうです。適正価格が売れる価格と同じになってしまうんです。
そこが重要な問題点
ハンドメイド作品の平均販売価格は、なんと1点580円※主にアクセサリー、筆文字ポエム
ハンドメイドの作品の作業時間は30分から1時間。作品の原価は100〜250円。利益はなんと300円ほど。時給に換算したら時給300円。
どうですか?これで生活できないですよね。
この現状は、すごく稀なケースではなく一般的なケースだと言うこと。諦める人が多いのもわかりますよね。
不思議な感覚
多くの作家は、売れたことが嬉しくなってしまい、利益に無関心になってしまうことがあります。ゼロよりも1に前進したことの喜びが大きくなってしまうんです。この感覚はすごく大事ですが、もっと大切なのは、これを仕事にできるかです。
はっきり言います。
あなたの作品の評価額は、たった300円。
どうしてこんな安くしてしまうのか
誰もが高く売れたら嬉しいはずなのに、安価にしてしまう理由はこれでしょう。
『ライバルがめちゃくちゃ多い』本当に多いんです。同じような作品は、腐る程たくさんある。その中で、見つけてもらいことだけでも難しい。そして購入までいくケースは少ない。
売れないと当然価格があっていないと思いますよね。結果みんなよりも安い価格で販売するしかないんです。この負のループは、年々加速していっています。
価格は評価の価格
3ヶ月で諦めた私ですが、平均で月に5万円程度の売り上げだったのですが、諦めた後に思い切って価格の設定を変えてみたんです。
今までは筆文字ポエム作品1点・・・700円
変更後は筆文字ポエム作品1点・・・7000円
なんと10倍にしてみました。当然7000円で販売している人はいませんでした。ダメ元で販売したところ、1ヶ月目に8点売れました。月間56000円の売上。
ここですごく大事にしていたのが、買ってくれたお客様に対しての『感謝の思い』です。作品とは別に手紙を書きました。
内容は、『あなたの大切な人に想いを届けて欲しい。』たったこれだけです。
するとご購入者からのリピートが増えてきます。正直次の月には倍の売り上げになり、それからはリピート中心にオーダーが続きます。
きっかけは、自分の作品への向き合い方です。時間と命を削っていると考えたら絶対に700円ではなかった。
決意価格にしろ
あなたの作品で買ってくれた人の人生を変えるくらいの思いはありますか?
もしちょっとでもあるのなら、価格はあなたの欲しい価格で設定してください。
買う人がいて売る人がいる。売れる人はスペシャルな存在なんです。誰もできるような仕事ではないんです。
価格は、あなたの決意です。買う側はそれを受け止めて買ってくれるんです。それこそアートです。
私たちは、アーティストです。評価を得るために日々頑張っているアーティストです。
みなさんの活躍心から応援しています。
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