この男は、ヒーローか悪魔か
誰も勝てない日本一の営業マン
今まで出会った営業マンの中でダントツですごい人がいる。カラオケ機器の販売の営業マンの姫川さん(仮名)だ。見た目は175cmで54kgの痩せ型で猫背でいつもすり足で歩くかなりヤバ目な人。一見仕事ができなそうな印象だが、営業成績は毎月全国1500名中1位と伝説の営業マンとして知られていた。
私も営業マンとして努力をしていたが足元にも及ばなかった。
どんな営業をしていたのか
みなさんは営業ノウハウとして色々浮かぶと思います。
- 販売スキルを上げる
- スケジュール管理の徹底
- お客様との信頼を築く
など、売れている営業マンには様々なノウハウがあります。この姫川さんはどのような営業スタイルで成功していたのか。一度だけ同行した時に体験した衝撃の営業をお話しします。
みなさんも一緒に考えてみてください!
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営業実例
居酒屋やスナックが建ち並ぶ繁華街のあるスナックのお店がターゲットです。お店の規模は20坪くらいでママ(60代前半)、女性スタッフ2名(20代前半1名、20代後半1名)で営業している。お客さんは、平日良くて3〜4組、週末は7〜8組。ギリギリ利益を出しているお店だ。
このお店にはカラオケはなく、カラオケを導入する余裕もないと見受けられます。
- 販売価格550万
- リース月々50000円
みなさんはどう販売していきますか?
きっといろんな販売手段があると思います。当時の私は、決して売れていない営業マンではなかったですが、『値引き交渉』をして少しでも検討していただき成約率を上げていました。また他店の導入後の売り上げ推移データを提示し、プレゼンを行っていたり。
カラオケの必要性を提案することで、前向きに検討していただくことが成約への近道だと思っていました。それでは姫川さんの営業スタイルを見ていきましょう。
売れるたった3つのことだけで日本一の販売員になった。
悪魔の営業スタイル
20時、お店がオープンするとすぐに店内に入っていく。店内では、ママが得意の煮物を仕込んでおり、女性スタッフはおしぼりを撒いていた。
姫川さんはこのお店には一度名刺を渡しにきた程度なので、顔は覚えられていません。
カランカラン、入り口のドアが開くと。
少々暴言が含まれますので、ご注意をお願いいたします。
「おい、ババア!何だこの店!カラオケがあると思ってきたら、ねぇじゃねぇかよ!」
「なら話で楽しませてくれるんだろうな!もし楽しめなかったら金払わねぇからな。」
「こんな地味な店で、よくやっていけるよな。まじでありえねぇわ!」
静まり返る店内。すすり泣くママの姿、放心状態の女性スタッフ。正直時間が止まったような衝撃でした。姫川さんは、罵声を浴びせてから一呼吸ついてから、また口を開いた。
「って言われちゃいますよ。」
「????????????」
ママは状況が掴めずに固まっていると姫川さんはさらに口を開いた。
「こんなこと言われるママを見たくないので、気づいて欲しくて言わせていただきました。お困りの時はぜひご連絡ください。」
そう言うとお店を出ていきました。
次の日、ママから連絡があり契約となりました。
極限の不安
姫川さんは、「不安」にさせることで欲求を生み出すことを常に考えている。
明日、大雪の予報が出たらどうやって車で移動するの?スタッドレスに履き替えるかチェーンを用意するかの選択になり「欲求」につながるのだ。
ニード喚起は営業にとって鉄則だが、人間の心理を極限にまで変えさせる恐ろしいスキルだった。
このようなやり方は当然推奨できませんが、売れる営業の一例として参考にしてください。